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MITSUNOBU HOSHI DESIGH ROOM

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2015.03.29

FUZZ(ファズ)製作記

今回は前回アップした「オーバードライブ」に続きまして、「ド素人のためのオリジナル・エフェクター製作【増補改訂版】(※以下「ド素人本」)」より『ファズ』の製作を行いました。
実はこちら音が出るまで放っておいた時間が長かったこともあり、着手から完成まで1年ほどかかってしまいました(苦笑)
途中作業写真と併せて失敗の様子なども振り返りながら製作記を綴っていこうと思います。

今回は基盤を使わずラグ板(※後ほど写真で登場します)に直接部品を空中配線していくので、パーツの大きさや形状などからスペースに合わせたレイアウトを検討して以下のような形に致しました。(例のごとく義実家にて穴あけを行いました。)

中央の茶色の板に金属の板が(4つ)付いたものが「ラグ板」です。本当は中央の金属の板も他の物と同じ様な形状のものが「ド素人本」指定のラグ板でしたが(※こちらにアースを接続します)間違えてカットされたものを購入してしまいました。
少し面倒になりますがアース線等をはんだ付けできないことは無いのでこの時点ではこのまま進めることに致しました。

作業しやすい様に一度ケースからラグ板を外し、先付け可能な配線やパーツ付けを行いました。
それと今回は音色を決定する「トランジスタ」を色々付け替える計画を立てておりますのでラグ板に金属製のソケットをはんだ付けしております。(※これは後の作り直しの際に強度の問題アリと判断しまして違う方式に変更することにしました。)

今回ケースを「ド素人本」で使用しているものより小さいもので作成することにしたので可変抵抗器も小さいサイズのものを購入したのですが、こちらPCB端子(※基盤等に直接はんだ付けして使用する)の物で細い端子に複数の配線を行う際、はんだ付けに大変難儀いたしました。色々と想定の甘さに不安を感じながらなんとか一通り組み上がりました。

で、冒頭にも書きましたが一発では音が出ず(がっかり…)配線やパーツの間違えなど無いか図面とにらめっこしつつ確認しましたが間違いが見つけられず、今よりも更に知識や経験が無いこの時分の私に策がある訳もなく、一旦ここで放置となりました。自作を始めて初の挫折です。(大げさですね…苦笑)

なんだかんだ半年ほど放置した後に時間が出来たので「ド素人本」を読み返したり、ネットを徘徊しつつ自分なりに前回製作時の問題点を考え、以下の2つの修正を行ってみました。
★前回「可変抵抗器」端子へのはんだ付けに手間取りまして「電解コンデンサ(※緑のパーツです。)」と「可変抵抗器」に過剰な熱を与えてしまった様な気がしたのでこちら2つのパーツを再購入し、前回の反省から端子に直接配線するのではなく基盤を中継して配線することに致しました。(これまで私は60wのはんだゴテを使用しておりまして、これを機に20wのコテを購入致しました。)
★同じくトランジスタ差し替えの仕組みもラグ板に直接では無く、小さく切り出した基盤にソケットを差して配線する仕組みと致しました。

……が結局音が出ず。自暴自棄になりつつ心のリセットを行うと共に、例の間違って購入したラグ板を含め故障する可能性のあるパーツを再購入し、一から始めることに致しました。


それで昨年末に作り替えたものがこちらです。(2回目の製作なのでパーツの選定も含めて色々と反省点を活かしたものとなっておりますよ。2箇所のコンデンサも差し替え可能に!)
祈る気持ちで恐る恐る音出しを行ってみるとようやく音が鳴りました!(思わず「よしっ!」と声が出てしまった様な気がします…笑)

以降は前回なぜ音が出なかったのかの話になるのですが、今回のファズに関して先に書きましたように音のキャラクターを決める要素の一つである「トランジスタ」というパーツを色々差し替えながら確認して自分好みの一品に仕立てようと画策しておりました。
その際にファズに合いそうなトランジスタをネットや本を参考にいくつか見積もっており、こちらのファズよりも複雑な回路のオーバードライブを一発で音出しに成功した慢心などから、定番のトランジスタ(シリコン)である「2SC945」という本書指定のパーツを購入せず、海外製のパーツ(様々な情報より直感で選んだトランジスタ「BC183」)や以前よりいつかFUZZ作成時に使おうと購入しておいた希少なNPNタイプのゲルマニウムトランジスタ(「AC176k」「AC127」)にて製作/音出し確認行っておりました。
「ド素人本」にてトランジスタにタイプがあること(NPNとPNP)や3本の足の「エミッタ(E)」「コレクタ(C)」「ベース(B)」の並びが日本製と海外製で違いがあることを確認していたのですが3本の足の並びが2種類だけではなく、その他の並びが違うものがあることを知らなかった(※本を良く読むと「例外もある」とちゃんと書かれておりました…)為、トランジスタの足の位置が適切ではなかったことにより音が鳴らなかったようです。(結局ほぼ一からパーツも変えて作り直したのでその他の原因もあったかもしれませんが、多分これが原因だったと現時点では確信しております。)
パーツの再購入の際に指定の「2SC945」に加えてこれまた日本製の「2SC1815」、愛読書の『THE EFFECTOR BOOK』でファズ用に良い印象で書かれていた海外製の「MPSA18」を追加購入して音出しをしたところ前回使用した「BC183」だけ音が鳴らなかったので、もしやと思いネットで詳しく調べたところ「BC183」の足の並びは本に載っていたものではなく例外の並びのものだと気づくことができました。(早速その通りに足の並びを修正して装着したところ問題なく音が出ました。)
こちらに早く気づくことができれば前回のものでも一発で鳴っていたかもしれませんが、前回製作の反省を活かした形で各所良い感じに組み上げることができたので結果的には良かったと思っております。

最終的にはトランジスタ以外で音色の変わる2箇所の「コンデンサ」も差し替え確認行いましてコンデンサは一つを電解ではなくフィルムのものに致しましたが本の指定通りの数値のもの、トランジスタは初段に「AC127」、後段に「BC183」の組み合わせで完成と致しました。
※綺麗な緑と金のパーツが電解コンデンサです。外してあるのは今回試して使用しなかったものです。上写真の左下にある赤く四角いものがフィルムコンデンサです。
※今回購入したトランジスタ(左の2つが希少なゲルマニウムトランジスタです。)

トランジスタは同じ組み合わせでも品番の違うものを組み合わせた場合は初段と後段入れ替えるだけで全然音が変わってきますし、トランジスタが違えば性格が変わったように音が違ってくるのがとても面白かったです。

以下は個人的な感想ですが、日本製の「2SC945×2」と「2SC1815×2」は個人的にファズらしい「ブチブチ感」が強く、サステイン(音の伸び)もある印象で、「MPSA18×2」はブチブチ感及び音圧が強めでノイズが多くなる印象、「BC183×2」は先の2つの中間ぐらいの印象でした。(ファズ自体そういったものなのかもしれませんが単音弾き向きの音色の印象です。)

ゲルマニウムトランジスタの「AC176k」と「AC127」は一つずつしか持っていないので必然的に他のトランジスタとの組み合わせになるのですが、ゲルマ2つ使用は寒い日に検証した為かもしれませんがあまり歪まず、「AC176k」に関しては他のシリコントランジスタ(先に記述の4種)のすべてを組み合わせても元気がない(魅力がない)印象でした。

面白かったのが「AC127」で、こちらは他のシリコントランジスタと組み合わせるとファズっぽい鼻詰まり感は残しつつもブチブチ感は少し抑えられてコード弾きも全然いけるような音色となり、その中でも「BC183」との組み合わせが個人的に抜群に魅力を感じまして「AC127+BC183」にてFIXと致しました。(たまたまだと思いますが結果的に最初に直感で購入した組み合わせでした。)ファズの凶暴でオールドな感じは本書指定通りに作成したものよりも弱い印象ですが「オーバードライブ」や「ディストーション」とは趣の違う歪みの音色(ファズ)になっていると思います。(ディストーション寄りなのでオリジナルよりも多分使いやすいと思われます。)

以上、今回もなかなかの長文(&駄文)となっており、読みにくいことこの上ありませんが、個人的に非常に勉強になった製作となりましたことをお伝え致します。
パーツの差し替えによる音色の違いなど手間と時間は多くかかりますがとても興味深く、これが自作の醍醐味ではないかと思えましたので今後「ド素人本」の『ディストーション』などを作成する際にはコンデンサやオペアンプ、そしてクリッピング回路の差し替えによる音色違いの確認にまた挑戦したいと考えております。

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製作記の更新が追いつかないのですが、私の自作熱がここの所高まっておりまして現状はネットで拝借したレイアウトや回路図より自作をおこなった「ディストーションペダル(エフェクター)」。秋葉原のオヤイデ電気にて線材とプラグを購入して自作した「ギターシールド(ケーブル)」。ずっと気になっていたギターのリアピックアップの音の小ささを解消できるか確認すべく「ギターの内部配線のやり直し」など行いました。
今後行いたいのはペダルボード(+ループボックス)の作成とギターのピックアップ(+ポッドやジャックなどの内部パーツ)交換です。(どういった内容で行うか計画するのもこれまた楽しいのです。)

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